7月25日(木)晴れ
やられた。
完全に家族に勘違いされてしまった。
俺に任せろと言ったはずなのに、なぜこんなことになる。
事件の発端
今朝、リリが「冷蔵庫のアイスが減ってる」と言ったんだ。
夏だし、家族みんなで食べてるから当たり前だと思ったが、どうやらそういう話ではなかったらしい。
レイカが「冷凍食品も同じペースで減っていますね」と、あの独特の毒舌で指摘してきた。
俺は即座に言った。
「大丈夫だから。
実は俺、通販で買った業務用アイスボックスを自分の部屋に隠して、毎日少しずつ出し入れしてたんだ。
家族の食べる量を監視して、最適なタイミングで補充する計画だった」
天才的な節約戦略だと思ったぞ。
大誤解が発生
しかし、クロウが静かに呟いた。
「父さん、その業務用アイスボックス、冷凍庫のコンセント抜いて電源管理してるんですか」
え?
ああ、そりゃ電気代節約のために、朝と晩だけ電源入れてるんだ。
大丈夫だから。
そしたら、リリが叫んだ。
「え、待って。
それって、アイスが溶けてるってことじゃん。
毎回、新しいアイス出してるの?」
違う違う、そういうわけじゃなくて……と説明を試みたが、時すでに遅し。
レイカが冷蔵庫を開けて、こう言った。
「『アイスを食べるなら親に申し出よ』と貼ってありますね。
そうなると思っていました」
いや、待て。
あのメモは、家族の食べる量を『記録』するためのものであって、禁止してるわけじゃない。
俺は家族を愛しているから、誰がいつ何を食べたかを把握したいだけだ。
それのどこが悪い?
モザイクの判定
そんな中、モザイクが部屋から出てきて、俺の足元を通り過ぎた。
あの目つき。
吾輩は何か言いたげだ。
人間とは不思議な生き物だ、とでも思ってるんだろう。
猫に見下されるなんて、俺の人生最大の屈辱だ。
とにかく、明日は家族会議を開く必要があると感じた。
俺の節約戦略の素晴らしさを理解させる時がきたのかもしれない。
大丈夫だから。
きっと、うまく説明すれば……。

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