18八幡田地下道が暴く、父の推測癖と現実のズレ
夜19時30分。
僕はリビングのテーブルで、スマートフォンを握りながら観察ノートに書き込んでいた。
Yahoo!リアルタイム検索に『18八幡田地下道』が急上昇しているのを発見した瞬間、記録の価値を直感した。
都市伝説の基本パターンだ。
突然トレンド入りする理由には、必ず背景がある。
「父さん、18八幡田地下道って何か知ってますか」と僕は質問を投げかけた。
父は通販カタログを手に、すぐに身を乗り出した。
「え、18八幡田?俺に任せろ、その辺りは通勤ルートじゃないか。
明日確認してくる」と自信満々の声を張った。
父の決定的な誤りを、母は地図アプリで指摘した。
「そうなると思っていました。
あなたの通勤ルートはこちらです」と母が画面を見せると、八幡田地下道は実は南西に3キロ離れた別の場所だった。
リリは即座にスマートフォンを握った。
「マジで父さん迷子になりそう。
本当にやめて」と呟きながら、SNSに『親が都市伝説にハマった』と投稿しようとしたが、母に阻止された。
僕は緊張感を高めた。
父が「誰かが急上昇させてる理由は何だ?秘密があるに違いない」と言い始めた瞬間、議論は白熱した。
「工事予定があれば、掘削中に何か発見される可能性がある」と僕は推測を記録した。
父は通販カタログを調べると、実際に老朽化した地下道で近日改修工事という地味なニュースを見つけた。
「俺が調べたから分かった」と父は手柄にしたが、僕にはその言葉の意味が異なって聞こえた。
工事開始までの日数、掘削深度、周辺の地層構造。
記録しておく価値がある。
高い棚からモザイクが「人間とは不思議な生き物だ」と鳴いた。

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