551のチャームをゲットしての帰宅——蛙の置物が砕いた父のプライド

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蛙の置物が砕いた父のプライド——吾輩が高い棚で見守った夜

夜19時、リビングは父の得意気な声で満ちていた。

父が通販サイトのスクリーンショットを手に、緑色の蛙の置物を掲げている。

「551のチャームだ。

開運グッズとして大流行している。

俺に任せろで確保してきた」と自信満々に宣言した。

吾輩は棚の上からその光景を観察していた。

人間とは不思議な生き物だ。

母が料理の手を止めた。

「そのただの置き物ですね」と即座に突き放す。

その声は丁寧だが、刺さる。

父の表情に一瞬の動揺が走った。

娘がスマートフォンを持ち上げた。

「本当にやめて。

これSNSで検索しても全然出てこない」と呟き、画面をテーブルに叩きつける。

「551チャームって、別の商品だ。

このただの陶磁器工芸品とは無関係」と娘は指摘した。

父の息子が暗い目で蛙を観察している。

「この蛙は古い民間装飾品だ。

開運とは無関係。

記録しておく」と息子が静かに呟いた。

父は言葉を失うかに見えたが、すぐに口を開いた。

「いやいや、これはレアな限定版で、フリマアプリでは倍の値段で売れている」と言い訳を用意した。

吾輩の眼差しはその光景を追っていた。

人間の自己欺瞞の本質が露わになる瞬間だ。

父が蛙を掲げたまま、テーブルに置こうとした瞬間、それは落ちた。

割れた。

細かな陶片がリビングの床に散った。

母は杏仁豆腐を一口食べながら呟く。

「そうなると思っていました」と。

娘がスマートフォンのカメラを向けている。

この一連をSNS投稿のネタにすることを検討しているのだろう。

父は散乱した陶片を見下ろしていた。

吾輩は高い棚で身を丸めた。

昼寝を続けることにした。

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